消費税10%の増税がまた見送られることとなりました。
これにより、「酒税改正もまた見送りになるのか?」という声が聞かれます。
酒造メーカーに勤めている身としては、かなり高額といってもいい程の
酒税を課されている現状をどうにかして変えてほしい、という思いは当然あります。
では、酒類にはどれくらいの税金が課かっているのかを、知らない方のために補足しますと、
例えば、蒸留酒、アルコール度数25度の本格焼酎1Lあたりには¥250の酒税が課されています。
ですので、一升瓶(1.8L)には¥450の酒税が課されています。
なので、一升瓶(1.8L)を消費税を抜いて、¥1800で販売している商品ならば、
その売上の25%、つまり1/4は税金ということになります。
ちなみに、アルコール度数が20度では本格焼酎1Lあたりに¥200の酒税が課されます。
清酒は1Lあたりには¥120です。
アルコール度数が変わることにより税率もかわります。
ただし、税率は種類や品目別に、担税力に応じて細かく設定されています。
一般的に、アルコール分が高いほど税率は高くなります。
おそらく現状の酒税改正のメインとなっているのは、
「ビール類の税率一本化」だと思います。
ですが、そろそろ根本的なところの
「酒税減税」を行ってくれてもいいのではないかと思います。
平成9年4月の消費税増税と、
平成26年4月の消費税増税では、それに見合う酒税の減税は見送られ、
やむなく商品の値上げを行った企業は多くありました。
なかなかに厳しい社会情勢の中、今日の酒類業界は
販売競争や価格競争が、その他の業界と同様に激しい状況にあり、
厳しい経営環境のところは多いと思います。
12月に行われる「税制改正大綱」。
酒類業界に救いの手は差し伸べられるのか。
注意しておきたいと思います。
酒税の課税実績(平成26年度)
(通信販売コーナー作成中)
大分県宇佐市安心院町|麦焼酎・大分の酒・酒蔵
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